Sogo Tetsuro

dec 10 2021

おかそだち
世界初の"サーモン陸上養殖"への挑戦


株式会社 FRDジャパン
取締役COO 十河 哲朗さま

人工海水をほぼ100%循環させた「閉鎖循環式陸上養殖」で育つトラウトサーモン「おかそだち」。2022年には年間生産量2,000トン規模のプラント建設を予定、稼働し本格的な商業生産が実現すれば、大規模な陸上養殖で事業化に世界で初めて成功することになる企業、株式会社 FRDジャパン。同社のキーマンの一人、取締役COOである十河 哲朗さんにお話を伺いました。

一般的な魚の養殖といえば海面養殖。現在、サーモンはほとんどが海面養殖であり、そのうちの約9割をノルウェー産とチリ産が占めています。「獲る漁業(漁船漁業)」から「育てる漁業(養殖)」への転換が世界的に進むなか、大量の餌や排せつ物などを海に垂れ流す海面養殖は、環境への負荷が大きいと懸念されています。

「次世代においしい魚と、美しい自然を残すために。今必要なのは、海に依存しない陸上養殖」と十河さんは話します。カギを握るのは、「閉鎖循環式陸上養殖」という考え方。



とはいえ、今までは多くの専門家らによって技術的に不可能とされてきた人工海水をろ過する「閉鎖循環式陸上養殖」。なぜ、実現するに至ったのか?そこには、十河さんをはじめ、多くの方のロマンとドラマがありました。

人工海水をほぼ100%循環させて養殖されているということは、海や川への排水がないということ。また、海や川を必要としないということは、海から遠く離れた内陸部でも養殖できるということ。さらには、自然や災害の影響を受けないため、台風や津波、病原菌の蔓延にも左右されないメリットがあります。

海を汚さず、いつでもどこでも養殖できる、地球に優しいサステナブルなサーモン「おかそだち」。いよいよ2022年に商業プラントの稼働を目指し、日本のみならず世界各国へ展開する未来が見えてきています。世界初の偉業への挑戦、ぜひお聴きください。









【スペシャルゲストプロフィール】
十河 哲朗(そごう・てつろう)

水産物の輸入販売を担当時に辻・小泉と出会い、三井物産からFRDジャパンへの出資を実現。その後自身もCOOとして参画。 京都大学農学部卒。